一般財団法人 自転車産業振興協会 技術研究所 Japan Bycycle Technical Center

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近年実施の研究テーマ

2019年度

No. 研究テーマ
1 日本仕様の電動アシスト自転車における R200測定法の検証
【2019年度自転車等研究開発普及事業】

 2018年にドイツ二輪産業協会(ZIV)が規定したEPACの航続距離測定方法である "Normierte Reichweite R200 für E-Bikes"(「E-Bike向けに標準化された航続距離試験 R200」)により日本の電動アシスト自転車では、どのような結果となるかを検証した。
 8銘柄8台の電動アシスト自転車を使用して、R200測定法とJISによる一充電当たりの走行距離との比較を行った結果、R200 値は標準パターンにおける走行距離に近いものであったが、銘柄によって取扱説明書に記載されている走行距離と差が生じたものもあった。
 R200測定法は測定条件に人的な要素が入ってこないという点で、再現性のある試験であり、電気関係の測定が不要のため、車両側で改造する必要がない点などのメリットがあるが、日本仕様の電動アシスト自転車はアシスト比に上限値があることから、測定条件の20 km/hでは欧州仕様と比べ駆動補助出力が小さいため、電池の容量によっては長時間走行させる必要があった。
日本仕様の電動アシスト自転車における R200測定法の検証
No. 研究テーマ
2 ISO/CD 11243:2019にて提案されたリヤキャリヤの動的試験の検証 (第一報:現行規格との比較)
【2019年度自転車等規格標準化事業 】

 ISO/TC149(自転車)/SC1/WG16において提案されたリヤキャリヤの動的試験方法について、データ収集結果の第一報として、代表的なリヤキャリヤにおけるISO 11243:2016の試験方法、JIS D9453:2013による試験方法、及び提案された試験方法による負荷の比較を行うとともに、実走行時との比較も行った。
 比較を行った試験方法は、側方動的試験、垂直方向動的試験で、それぞれの試験方法で、ひずみゲージで測定した各部ひずみのp-p値、ダメージ(累積疲労損傷度)を比較した。
 CD において新規提案されている垂直方向動的試験は、垂直方向だけでなく前後方向への負荷も加わることから、キャリヤ足の曲げ力が大きくなった。また、CD において新規提案されている側方動的試験は、試験回数が 2,000 回に減らされていることから、ISO の側方動的試験の 3 %程度のダメージとなる試験であった。
ISO/CD 11243:2019にて提案されたリヤキャリヤの動的試験の検証 (第一報:現行規格との比較)
No. 研究テーマ
3 電動アシスト自転車走行時の最高表面温度とその測定方法の検討
【2019年度自転車等研究開発普及事業】

 電動アシスト自転車の発熱原因を明らかにするため、当所所有の電動アシスト自転車用シャーシダイナモメータを用いて変速段・速度・勾配を変えながら各電動アシスト自転車の特性と温度変化を測定した。その結果をもとに、電動アシスト自転車の最高表面温度を測定する方法について提案した。
 また、
1) 温度の上昇は、電力を動力に変換する際の電動機の損失が主な原因である。
2) 損失は駆動補助装置のトルクに依存し、そのトルクを大きくすれば損失が大きくなる。
3) 駆動補助装置のトルクが最大になる変速装置の歯数比及び勾配は、負荷が最大の組み合わせで、かつ駆動補助装置が走行中に停止しない条件である。
4) 駆動補助装置のトルクが最大になる速度については、駆動補助機能に依存するため各社の制御次第である。
 ことがわかった。
電動アシスト自転車走行時の最高表面温度とその測定方法の検討
No. 研究テーマ
4 段差衝突がフレームの疲労強度に及ぼす影響確認試験
【2019年度自転車等研究開発普及事業】

 シティ車2本パイプ(ダブルループ形)の自転車を使用して、歩道の段差による衝撃が、その後のフレームの疲労強度に影響するのかを確認した。その他、衝突時の最大ひずみの比較による実走行と衝突試験機での衝突との相関確認、衝突試験機における衝突速度とホイールベース減少量との関係の調査、フレームの水平疲労試験での試験荷重と破損回数の調査を行った。
 その結果、
(1)段差衝突に対する衝突速度がある速度を越えると、ホイールベース減少量が急激に大きくなる傾向がある。
(2)フレームの水平疲労試験では、破損回数は荷重の約 8 乗に反比例した。
(3)今回使用したフレーム及び実施した試験条件では、衝突試験後のフレームと、衝突なしのフレームの疲労強度には差が認められなかった。
段差衝突がフレームの疲労強度に及ぼす影響確認試験
No. 研究テーマ
5 キャリパブレーキ用ブレーキブロックの摩耗調査[第1報]
【2019年度自転車等研究開発普及事業】

 国内で広く普及しているシティ車用のキャリパブレーキ用ブレーキブロックについて、使用に伴うブロックの摩耗と制動性能の変化について調査した。
その結果、ブロックの種類、乾燥や水濡れといった使用環境、制動時の減速度(制動力)の違いがブロックの摩耗に与える影響について明らかにした。
 その結果
・今回測定した 2 条件では、ブレーキ操作力が大きくなると乾燥時のブロック摩耗量も増加した。
・制動時のブロック-リム間のリム剥離片といった異物の有無が、ブロック摩耗に大きな影響を与える。
・水濡れによって摩耗量が増加するブロックとそうでないものが確認できた。ブロックの表面積や表面パターンが制動力だけではなく、摩耗量にも影響を与える可能性がある。
ことがわかった。
キャリパブレーキ用ブレーキブロックの摩耗調査[第1報]

2018年度

No. 研究テーマ
1 乗員体重、幼児2人同乗時など、自転車の総重量が増えた際の一充電当たりの走行距離の変化
【平成30年度自転車研究開発普及事業】

 現在日本で販売されている電動アシスト自転車(幼児 2 人同乗含む)を用い、乗員体重や荷物などの積載重量を変えることで、一充電当たりの走行距離がどのように変わるかをシャーシダイナモメータを使用し、測定した。
 総重量が大きくなるにつれて、一充電当たりの走行距離は減少し、今回測定した 4 台の供試品においては、総重量が 10 kg 増えると一充電当たりの走行距離は 2〜4 km 程度短くなる傾向が見られた。
乗員体重、幼児2人同乗時など、自転車の総重量が増えた際の一充電当たりの走行距離の変化
No. 研究テーマ
2 電動アシスト自転車走行時の発熱状況と温度測定方法の検討
【平成30年度自転車研究開発普及事業】

 シャーシダイナモメータ、赤外線サーモグラフィ及び熱電対を用いて、4 銘柄 4 台の電動アシスト自転車を走行させた際の表面温度変化の測定を行った。
 その結果、 
・ISO13732-1 の許容温度(プラスチック部において接触時間 1 秒で 85 ℃)を超える状態(86.7 ℃)になる電動アシスト自転車があった。
・許容温度を越えた高温状態での連続運転で、駆動補助装置が故障した。
・風が直接当たる部分において、熱電対自体が放熱の役割を負ってしまうことがあった。
電動アシスト自転車走行時の発熱状況と温度測定方法の検討

2017年度

No. 研究テーマ
1 タイヤ空気圧の違いが及ぼすペダリングへの影響
【平成29年度自転車等研究開発普及事業】

 電動ではない自転車、いわゆる一般用自転車やロードレーサにおいて電動アシスト自転車用シャーシダイナモメータを活用した評価が可能かを検証した。タイヤ空気圧や車種の違いによるクランク回転出力・駆動出力の測定を行い、ペダリングなどにどのような違いが生じるかを比較した。
 その結果、
・タイヤ空気圧以外の条件が同じ場合、シティ車ではタイヤ空気圧が 75 %になるとペダル踏力は最大 1.12 倍、タイヤ空気圧が 50 %になるとペダル踏力は最大 1.63 倍必要であった。また、ロードレーサではタイヤ空気圧が 75 %になるとペダル踏力は最大 1.09 倍、タイヤ空気圧が 50 %になるとペダル踏力は最大 1.21 倍必要であった。
・同条件で整備し、同速度・同ギヤ比で測定した場合、シティ車と比較しロードレーサは平たん路で 70 %〜90 %程度、勾配 2°の上り坂では 80 %〜90 %程度のペダル踏力で走行できた。
・後輪のエネルギー損失分(主にタイヤの転がり抵抗による)の違いが、走行に必要なペダル踏力に大きく影響していた。
ことがわかった。
タイヤ空気圧の違いが及ぼすペダリングへの影響
No. 研究テーマ
2 電動アシスト自転車用シャーシダイナモメーターを活用したフル電動自転車の評価
【平成29年度自転車等研究開発普及事業】

 電動アシスト自転車用シャーシダイナモメーターを使用して、走行条件を変えてフル電動自転車の駆動出力などの測定を行うことで、どのような評価が可能かを調査した。
 その結果、
・車両の性能評価については JIS D 9115をベースにした測定により、最高速度や駆動出力などを測定可能であった。
・電動機と制御装置を組み合わせた状態での性能評価については、JIS D 1302を参考にし、最高出力や回転速度などが、参考値として測定可能であった。
・電動機の軸出力の最大値を上回る定格出力を表示していると思われる製品があった。
・走行抵抗が大きな状態で走行させる場合、製品によっては故障する場合があった。
電動アシスト自転車用シャーシダイナモメーターを活用したフル電動自転車の評価
No. 研究テーマ
3 電動アシスト三輪車の駆動補助力の比率測定方法の検証
【平成29年度自転車等研究開発普及事業】

電動アシスト三輪車の駆動補助力の比率測定方法の検証に係る報告書
電動アシスト三輪車の駆動補助力の比率測定方法の検証
No. 研究テーマ
4 電動アシスト自転車の駆動補助装置の強度試験方法の検証
【平成29年度自転車等研究開発普及事業】

電動アシスト自転車の駆動補助装置の強度試験方法の検証に係る報告書
電動アシスト自転車の駆動補助装置の強度試験方法の検証
No. 研究テーマ
5 電動アシスト自転車実走行時のアシストオン・オフにおけるひずみ比較
【平成29年度自転車等研究開発普及事業】

電動アシスト自転車の走行時、アシストが作動することで車体の負荷の変化を比較するため車体各部のひずみ測定を実施した報告書
電動アシスト自転車実走行時のアシストオン・オフにおけるひずみ比較
No. 研究テーマ
6 リチウムイオン二次電池を用いた電動アシスト自転車用組電池の繰り返し充放電によるサイクル劣化の評価
【平成29年度自転車等研究開発普及事業】

電動アシスト自転車のリチウムイオン二次電池を用いた組電池の充放電を繰り返し、どの程度のサイクル劣化を生じるかを簡易的に測定した報告書
リチウムイオン二次電池を用いた電動アシスト自転車用組電池の繰り返し充放電によるサイクル劣化の評価
No. 研究テーマ
7 電動アシスト自転車の寿命計算
【平成29年度自転車等規格標準化事業】

電動アシスト自転車の寿命計算を行うことにより、機械的な安全要求事項、疲労試験条件の妥当性を検証した。
電動アシスト自転車のアシスト作動による各部寿命への影響はあり、乗車姿勢などの影響も考慮する必要はあるが、前輪駆動による影響や、アシスト力の強さ、走行速度の増大なども寿命に影響を及ぼすことが分かった。特に前ホークやシートポストに負荷される力が増大していた。
電動アシスト自転車の寿命計算

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